yamagishisama1211



『おい朝霧、本当に本当なのか!?』(o゚□゚)o

『はい、何度も確認しました。間違えないです』

『本当にあのダンクシーが取材OK出してくれたのか!?』

『はい、あのダンクシーです!』(`・ω・´)

『なら世界初だぞ!お前、一体どんな魔法使ったんだ!?』

『いえ、別に、ごく普通に・・・』

『とにかく、とにかくエライこっちゃ~!!』(@゚Д゚)@


(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п
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私は朝霧留美(あさぎりるみ)27才、独身。

アート系雑誌"ART VOGUE(アートヴォーグ)"の記者をしている。

ダンクシーは世界中の誰もが知るドイツの超大物画家。

性別も年齢も本名もビジュアルも未公開の謎の人物。

ダンクシーの社会風刺画は人の心にダイレクトに刺さってくる。

そしてダンクシーのキャンバスはなんと、全てダンボール板!

更に必ず絵の中に猫が描かれる。その為、

日本限定ではあるが"ニャンクシー"のニックネームもある。

更にはメディアの取材を一切受けない主義でも有名。

そんなダンクシーが近く来日するとの情報が舞い込んだ!!

私は持てる人脈とコネの全てを使って取材を申し込んだ。

そしてなんと・・・OKが出た!!!


やっと、やっとダンクシーに会える。


私にはどうしても会いたい訳がある・・・

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ダンクシーは日本人では?という噂は業界の通説。

ダンクシーのダンはダンボールのダンでは?という説だ。


取材の日、ダンクシーが指定したのは都内のごく普通の喫茶店。

全て未公開の人物は逆に気軽な外出ができるらしい。

そして待ち合わせの席には一見普通の日本人男性が居た。


『どうも、ART VOGUEの朝霧留美です、本日はありが、、』m(- -*)m

『留美姉(ルミねえ)!やっぱり留美姉なんだね!!』ヾ(o´∀`o)ノ

『か、和也・・・くん。や、やっぱりあなたなのね』(゜゜)

『うん、和也だよ、会いたかった、留美姉!』ヾ(o´∀`o)ノ



(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п
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私と1つ年下の和也は家が近所でいつも一緒に遊んでいた。

和也は私を『留美姉』と呼び、いつも私に引っ付いていた。

和也はどこか天然ボケでとてもお調子者の子だった。

私はよく『もお、バカなの~!?』と言いながら弟みたいにかわいがった。

私達は一緒に絵を描くのが好きだったが、普通の画用紙ではなく、

大きなダンボールを貰ってきてダイナミックに描くのが好きだった。

あの頃は私の方がずっと絵が上手で、和也はいつも悔しがっていた。

でも、私が7歳、和也が6歳の時、和也は突然居なくなった。


『ねえ、なぜ黙って消えたの? 私ずっと・・・』(´;ω;`)


『ごめん留美姉。親の離婚で急に家を出る事になって、

 連れてこられたのがいきなりドイツで・・・』(_ _。)


『誰に聞いてもわからないし、探すあても無いし。

 でもずっと想ってて・・・やっと、やっと会えた』(´;ω;`)


『本当にごめん。でも俺、必ず再会して約束を果たすって決心して、

 ずっと絵を描き続けたんだ。ダンボールに』( ´ー`)


『や、約束・・・?』(・・?)


『まさか留美姉、忘れたの?ほら、これ見だよ』


和也、ダンクシーはダンボールに描かれた1枚の小さな絵を出した。


『あ!う、うそ! 和也、まだ持ってたの、それ!?』(((((°°;)


『当たり前だよ。これだけを支えに頑張ってきたんだ。

 留美姉より絵が上手になったら俺と結婚してくれるんだよね!』(ノ゚Д゚)ノ


『け、けっこ・・ま、まさかその為に絵を続けたの!?』(・・?)


『そうだよ!画家になったのはその延長でたまたま!』(ノ゚Д゚)ノ


『え、えええええ~~!!!』(°◇°;)


それは和也が(勝手に)描いた、私と和也の結婚式の絵だった。

それがあまりにもヘタだったので思わずこう言ってしまった。


『ヘタクソ!そんなヘタな絵しか描けない人と結婚したくないよ』

『じゃあ留美姉より上手に描けるようになれば結婚してくれる?』

『いいわよ!その時はしてあげる。どうせ一生無理だろうけど』(¬∀¬)=3


我ながらダンクシーに向かって恐ろしい事を言ったもんだ。


『それで俺、留美姉より上手くなった?結婚してくれる?』ヾ(゚з゚*)ノ

『ちょ、ちょっと待ってよ!バカなの!?再会してまだ2分・・』(^◇^;)


余りにも展開が早すぎて頭がこんがらがってきた・・・


『わ、私の、私の話も聞いて・・・

 和也が突然消えた日から、私の中にはずっと和也が居たの。

 それで私が進路で悩んでる高校3年生の時、

 ダンクシーのダンボール画作品が突然世に出てきたの。

 その作品を見た時、和也だって一瞬で確信したの。

 でもダンクシーは全てが謎で連絡の取りようもない・・・

 だから私、アート業界に進もうって進路を決めたの。

 いつかあなたとの接点ができるんじゃないかと思って』(* v v)


『そう、だったんだ・・・実は僕も数年前、

 ART VOGUE のダンクシーの作品紹介記事のライター名が

 "朝霧留美"ってあったから、留美姉だ!ってわかったんだ』


『ええ!じゃあなんでその時連絡くれなかったのよ!』(# ゚Д゚)


『ダンクシーを名乗る迷惑メールとかが世界中で横行しててさ、

 連絡しても信じて貰えないんじゃないかと思って』(´д`* )


『なら、本名で連絡すればいいじゃない!!』(# ゚Д゚)


『あ、そっか。その手があったな』(゚ ρ ゚)


『そっかって、やっぱバカなの?全然変わってないわね』(=゚ω゚)


『ははは、、留美姉のセリフも変わってないね! それとね、

 その時はまだ留美姉より絵が上手になったと思えなかったんだ』


『私よりって。ダンクシーでしょ!世界のダンクシーでしょ?』(# ゚Д゚)


『うん、確かに世界中に認めて貰えてる。

 でもあの頃留美姉が描いた絵ほど心が幸せになれる絵を、

 まだ見たこと無いんだ。俺には留美姉の絵が今も一番なんだ。

 有名画家の絵も自分のでも、あの絵には敵わないんだ』(´▽`).。


『あ、えっと、じゃあ私、今からでも画家に転身できるかしら。

 ってそうじゃなくて!!

 それじゃずっと私に再プロポーズできないよね!?』(# ゚Д゚)


『そうなんだよね。でもそう思いながらも活動続けてたらさ、

 ついに来たんだ、取材の申し込み、留美姉からの!!

 その時にさ、ビジネスパートナーに留美姉のこと話したんだ。

 したら彼は俺にこう言ったんだ。


 "バカだなー、ダンクシーは。

 その人より絵が上手いかなんて、その人に決めてもらうしかないじゃん"


 って。その時、あ、そっか、って思ったんだよ。

 で、取材OKして、会って、決めてもらおうと思ってさ』(´▽`)


『あ、そっか、じゃないわよ!やっぱりバカなの?

 そ~んな理由であのダンクシーが取材OK!?

 私が原因っっだけど、これで記事なんて書けないわ・・』(;´д`)=3


『でさ、どう?俺の絵! 留美姉より上手になった!?』(´▽`)


『ああやかましい!、頭の中がそれどころじゃないわ!

 それより少しは仕事らしい質問させて。なんで一切取材NG?』


『ああ、それ? 最初は、単に面倒だったから。

 でも留美姉が業界誌のライターやってるって知ってからは、

 いつか会えた時に留美姉をビックリさせようと思って。

 初取材受けるのは留美姉!って決めてたんだ。』(´▽`)


ああ、ああ~、やっぱりね、この数分でそんな気がしてたわ。

でもそのサプライズ、いらね~わ~・・・(;´д`)=3


『じゃあダンクシーって名前は?』


『ダンボールのダン。あとダンケシェーンと似てるから』(´▽`)


ああ、ああ~、ダンクシ~が、世界のダンクシ~が~(;´д`)=3


『じ、じゃあ必ず猫を含めるのはなぜ?』


『あの猫は昔留美姉んちに居た子だよ。三毛柄が同じでしょ!』(´▽`)


ああ、やっぱりね・・・(;´д`)=3


私はもう半ば呆れて、いや諦めて。いや、ほっと一安心して、

ダンクシーが和也であることを、あの時の和也であることを噛み締めた。


『で、留美姉、ちゃんと聞かせて。どっちの絵が上手!?』(´▽`)

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『ふん、そう、ね、、あなたも、まあ頑張ってるわね。

 でも、私の腕前にはまだまだ届かないわね・・・』( ̄ー+ ̄)


『そ・・っか、わかった、俺もっと頑張るよ・・・』(´・ω・`)


『でもま、あの契約内容、条件付きで緩和してあげなくもないわよ』(〃ー〃)


『条件!?なに? なんでもする!なになに?』(;゚Д゚)



『二度と、もう二度と私の前から黙って居なくならないで』(〃ー〃)



(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п
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その翌日・・・

『おい朝霧、取材はどうだった!?』(゚∀゚)

『あ、チーフ、実はど、ドタキャンされちゃって』(;^ω^)

『・・・ふ~、やっぱりそんなこったろうと思ったよ。

 大方、ダンクシーを語るイタズラ野郎だろ』┐(´∀`)┌

『お騒がせしちゃってすみませんでした』(;^ω^)

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数日後、ドイツに戻った彼から一通のメールが届いた。


"ねえ、留美姉と再会できたのってダンボールのおかげ、だよね。

 ダンボールってね、日本とドイツじゃ質感が全然違うんだ。

 国によって全然違うんだよ。絵の仕上がりも違って面白いよ"


彼はこれからも世界中のダンボールに絵を描き続ける。

彼を世に紹介するのは、もう少し後にしよう。



FIN


※この物語はフィクションです。

特に、かのイギリスの超有名アーティストとはなんら関係がありません(;^ω^)


(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п(´o`)п
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    【編集後記・へんしゅうこうき】


あなたには朝霧さんのような体験はありますか?

幼馴染や昔の知り合いが超有名人になっちゃった、とか、

逆にあの超有名人と実は昔少しだけ関りがあった、とか。

まあ、朝霧さんのような例は超レアだとして・・・^^;

ただ今回の編集をしながらずっと思ってた事があるんです。

有名人だとかそうじゃないとかはひとまず置いといて、

ダンボールが繋ぐ縁って本当に沢山あるんですよね。

ある意味こうしてあなたにこれを読んで頂いているのも、

ダンボールが繋いだ縁なんだな~、と。

m(__;)m

12月某日 ライティング兼編集長:メリーゴーランド